宅建士合格教科書|2026年度(令和8年度)
第 18 章|例年 2 問出題 ※2025年4月改正(建築確認)に注意

建築基準法

建築確認の新 2 号建築物、道路・建蔽率・容積率・高さ。計算も図で

この章で学ぶこと

例年 2 問出題。改正直後の建築確認と「道路・建蔽率・容積率」の定番論点で 2 問確保が目標です。

建築基準法の全体像 — 単体規定と集団規定

建築基準法は、国民の生命・健康・財産を守るために建築物の敷地・構造・設備・用途の最低の基準を定める法律です(建築基準法1条)。「快適な暮らしのための理想の基準」と言い換えた誤り肢が出ますが、あくまで「これを下回ったら危険」という最低ラインです。規定は 2 つのグループに分かれます。

また、建築時には適法だったが、その後の法改正や都市計画の変更で基準に合わなくなった建物を既存不適格建築物といい、改正後の規定は遡及適用されません(違反建築物ではありません)。ただし増改築などの際は現行基準への適合が必要です。

建築確認 — 2025年改正後の新区分で覚える

危険な建物は、建ってしまってからでは手遅れです。そこで一定の建築物は、着工前に建築主事等(または指定確認検査機関)に計画が基準に適合するかを確認してもらう必要があります。これが建築確認です。

法改正(2025年4月施行・2026年度試験の最重要論点) 建築確認の対象区分が全面的に見直され、旧「4 号建築物」は廃止されました。新ルールは「階数 2 以上 または 延べ面積 200m²超なら、木造・非木造を問わず全国どこでも建築確認が必要」です。背景には、2025年4月からすべての新築建築物(住宅を含む)に省エネ基準への適合が義務化され、確認審査と連動してチェックする必要が生じたことがあります。木造 2 階建て住宅などに認められていた審査省略(旧 4 号特例)も縮小されました。

1号 特殊建築物(劇場・病院・共同住宅等) その用途に供する床面積 200m²超 新2号 階数2以上 または 延べ面積200m²超 木造・非木造を問わず/審査省略(旧4号特例)も縮小 新3号 平屋 かつ 延べ面積200m²以下 審査省略制度は継続 全国どこでも 確認が必要 都市計画区域等内 のみ確認が必要
図 18-1 建築確認の要否区分。規模(2 以上・200 超)に当たれば場所を問わず必要、当たらない小規模の平屋だけが「都市計画区域等の中に限り必要」に落ちます。判定はまず規模、次に場所の順で行います。

確認が必要になる「行為」も整理しておきましょう。建築とは新築・増築・改築・移転の 4 つをいい、増築の結果はじめて 200m²超などの規模要件を満たす場合も確認が必要です。

行為確認が必要な対象注意点
建築(新築・増築・改築・移転)1号〜3号建築物(3号は都市計画区域等内のみ)増築後に規模要件を満たす場合も必要
大規模の修繕・大規模の模様替1号・2号建築物のみ3号(小規模の平屋)は不要
用途変更200m²超の特殊建築物にする場合類似用途間(ホテル→旅館等)は不要
10m²以内の増築・改築・移転確認不要(例外)防火・準防火地域内では 10m²以内でも必要

暗記テク 新区分は「2 と 200、特殊も 200」。階数 2 以上か延べ面積 200m²超なら全国で確認、特殊建築物は用途床面積 200m²超で 1 号です。

手続は次の流れで進みます。確認の際には原則として消防長または消防署長の同意が必要です。工事が特定工程を含むときは、その工程終了時に中間検査を受けます。

①確認申請 建築主が申請する ②確認・消防同意 建築主事等/指定機関 ③確認済証の交付 ④着工 ⑤中間検査 特定工程を含む場合 ⑥完了検査を申請 完了から4日以内に到達 ⑦検査済証の交付 ⑧使用開始 1号・2号建築物は原則、検査済証の交付後でなければ使用できない(仮使用認定等の例外あり) 完了検査の申請が受理された日から7日を経過したときも使用できる
図 18-2 建築確認から使用開始までの流れ。試験の急所は⑥「工事完了から 4 日以内に到達するよう申請」と、⑧の使用制限(検査済証の交付前は原則使用禁止・例外 2 つ)です。

1 号・2 号建築物は、原則として検査済証の交付を受けた後でなければ使用できません。例外は、①特定行政庁等の仮使用の認定を受けたとき、②完了検査の申請が受理された日から7 日を経過したときの 2 つです。「いかなる場合も使用できない」とする肢は誤りです。なお、違反建築物に対しては特定行政庁が建築主や請負人等に施工停止・除却などの是正措置を命じることができます。

単体規定 — 全国一律の「命を守る数字」

単体規定は細かい技術基準の集合体ですが、試験で問われる数字は限られています。次の表をそのまま覚えれば足ります。

規定基準補足
居室の採光(住宅)開口部は床面積の 1/7 以上一定の照明設備を設ければ 1/10 まで緩和可
居室の換気開口部は床面積の 1/20 以上換気設備を設けた場合は除く
避雷設備高さ 20m 超の建築物周囲の状況により安全上支障がなければ不要
非常用昇降機高さ 31m 超の建築物消防隊の突入用エレベーター
シックハウス対策クロルピリホスは使用禁止ホルムアルデヒド建材は使用制限+原則として機械換気設備の設置
石綿(アスベスト)添加した建築材料の使用は原則禁止飛散のおそれがない一定のものを除く
地階の住宅の居室防湿措置(からぼり等)が必要壁・床の防湿と衛生上の基準
便所下水道の処理区域内では水洗便所汚水管を公共下水道に連結する

大規模建築物の主要構造部については、近年の改正で、大規模な建築物でも一定の防火措置を講じれば木造で建てられるよう規制が合理化されました。試験では「木造でも建てやすくなった」という方向性だけで十分です。

道路規制 —「幅4・接2」とセットバック

火災時の避難と消防活動のためには、敷地が道路につながっていることが生命線です。建築基準法上の道路とは、原則として幅員 4m 以上(特定行政庁が指定する区域内では 6m 以上)で、次の 5 つのいずれかに当たるものをいいます(法42条1項)。「私道は道路にならない」わけではなく、5号のように位置の指定を受ければ建築基準法上の道路になります。

建築物の敷地は、こうした道路に 2m 以上接しなければなりません(接道義務)。この接道義務は、地方公共団体の条例で制限を付加(強化)することはできますが、緩和はできません。また、敷地の周囲に広い空地があるなどで特定行政庁が交通上・安全上等の支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可した場合には、接道義務の例外が認められます。

問題は、法施行時からすでに建物が立ち並んでいた幅員 4m 未満の道です。これを一律に「道路ではない」とすると既存の街が全滅するため、特定行政庁が指定したものは道路とみなされます(法42条2項・2 項道路)。その代わり、建て替えの際には道路の中心線から 2m(反対側ががけ地・川などの場合は反対側の境界線から 4m)まで敷地を後退させます。これがセットバックです。

みなし道路境界線 みなし道路境界線 敷地A 2項道路 現況幅員3m 敷地B 道路中心線 接道は2m以上 2m 2m 後退(セットバック)部分は道路とみなされ、建蔽率・容積率の敷地面積に算入しない 反対側ががけ地・川などの場合は、反対側の境界線から4m後退する
図 18-3 2 項道路とセットバック。「道路の端から 2m」ではなく中心線から 2m です。幅員 3m なら両側の敷地が 0.5m ずつ提供して将来 4m の道路を実現します。後退部分に建物や塀は建てられません。

道路には建物を建てられないのが原則ですが、例外が 2 つあります。①地盤面下に設ける建築物(地下街・地下駐車場)、②公衆便所・巡査派出所など公益上必要なもので特定行政庁が通行上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可したものです。また、私道の変更・廃止によって接道義務違反が生じる場合、特定行政庁はその変更・廃止を禁止・制限できます。

暗記テク 道路は「幅 4・接 2」。数字を入れ替えた「幅員 2m 以上の道路に 4m 以上接する」型の誤り肢が定番です。セットバックは「中心から 2・がけ川は向こうから 4」です。

用途制限 — 13 地域マトリクスは「頻出行」だけ覚える

用途地域(第17章)ごとに、建てられる建物の種類が決められています。住居系ほど制限が厳しく、商業系・工業系に向かうほど緩くなります。表の全暗記は不要で、試験で繰り返し問われる行に絞って覚えるのが定石です。敷地が 2 つの用途地域にわたる場合は、過半の属する(広い方の)地域の制限を敷地全体に適用します(過半主義)。また、どの地域でも特定行政庁の許可があれば制限対象の建物でも建築できます。

建築物一低二低田園一中二中一住二住準住近商商業準工工業工専
神社・診療所・保育所・公衆浴場・派出所○○○○○○○○○○○○○
住宅・共同住宅・老人ホーム・図書館○○○○○○○○○○○○×
幼稚園・小中学校・高校○○○○○○○○○○○××
大学・病院×××○○○○○○○○××
店舗・飲食店(150m²以下)×○○○○○○○○○○○×
ホテル・旅館×××××○※1○○○○○××
カラオケボックス××××××○○○○○○○
映画館・劇場×××××××○※2○○○××
倉庫業の倉庫×××××××○○○○○○

※1 第一種住居地域では 3,000m²以下に限る。※2 準住居地域では客席 200m²未満に限る。二低・田園の店舗は 150m²以下等の制限付きです。頻出の判定ポイントは次の 4 つです。

建蔽率と容積率 — 計算とまたがりルール

建蔽率=建築面積÷敷地面積(敷地をどれだけ覆えるか)、容積率=延べ面積÷敷地面積(合計でどれだけの床を作れるか)です。建蔽率の趣旨は、敷地に空地を残して延焼を防ぎ、日照・通風を確保することです。だから「燃えにくい建物」には緩和があります。

場面扱いポイント
特定行政庁が指定する角地+1/10単なる角地では不可(指定が必要)
防火地域内の耐火建築物等+1/10指定建蔽率 8/10 の地域では下欄へ
準防火地域内の耐火・準耐火建築物等+1/10角地との重複で+2/10 も可
指定建蔽率 8/10 の地域内+防火地域内の耐火建築物等制限なし(10/10)駅前で敷地いっぱいにビルが建つ根拠
巡査派出所・公衆便所等/公園・道路内で特定行政庁が認めた建築物制限なし適用除外
敷地が建蔽率の異なる 2 地域にわたる場合加重平均地域ごとに限度を計算して面積按分で合算

暗記テク 「8 割・防火・耐火で無制限」。この 3 条件がそろったときだけ建蔽率 10/10 です。「防火地域+耐火」だけ(指定が 8/10 でない)なら+1/10 止まり、と区別しましょう。

容積率は都市計画で指定された数値(指定容積率)が上限ですが、前面道路の幅員が 12m 未満のときは「幅員×法定乗数(住居系 4/10・その他 6/10)」と指定容積率の小さい方が限度になります。道路が狭いのに床面積だけ増やすと交通が破綻するからです。前面道路が 2 つ以上あるときは最も広い幅員で計算します。

敷地 第一種住居地域 指定容積率 40/10 前面道路 幅員4m 候補① 指定容積率 40/10(400%) 候補② 4m × 4/10 =16/10(160%) 小さい方を採用 容積率 16/10 法定乗数: 住居系 4/10・その他 6/10。前面道路が12m以上なら指定容積率をそのまま用いる
図 18-4 前面道路幅員による容積率の制限。指定容積率がどれほど大きくても、道路 4m の住居系の敷地では 4×4/10=16/10 が天井になります。計算問題はこの型の当てはめだけです。

延べ面積に算入しない部分も頻出です。①共同住宅・老人ホーム等の共用の廊下・階段は全部不算入(避難経路は命に関わるため)、②エレベーターの昇降路も全部不算入、③住宅・老人ホーム等の地階(天井が地盤面から高さ 1m 以下)の部分は、住宅等の部分の床面積の合計の 1/3 まで不算入です。「全部」と「1/3 まで」の入れ替えに注意してください。容積率の異なる 2 地域に敷地がわたる場合は、建蔽率と同じく加重平均(面積按分)で計算します。

① 用途制限 第一種住居 120m² 商業 80m² 過半主義 広い方の第一種住居の 制限を敷地全体に適用 ② 建蔽率・容積率 建蔽率 6/10 200m² 8/10 100m² 加重平均 地域ごとに限度を計算し 面積按分で合算する ③ 防火規制 防火地域 準防火 厳しい方 原則、防火地域の規制を 敷地全体に適用 ③の例外: 防火壁で区画されたときは、防火壁の外側は緩い方の規制で足りる
図 18-5 敷地が 2 地域にまたがるときの 3 ルール。「用途は過半・建蔽容積は加重平均・防火は厳しい方」。本試験はこの 3 つを入れ替えて出題します(「防火は過半」は誤り)。

高さ制限と日影規制 —「どこに適用がないか」で覚える

低層系 3 地域(一低・二低・田園住居)では、建物の高さは 10m または 12m(都市計画で定めた方)が絶対的な上限です(絶対高さ制限)。さらにこの 3 地域では、都市計画で定めた場合、外壁を敷地境界線から 1.5m または 1m 後退させる外壁の後退距離制限もあります。

斜線制限と日影規制は「どの用途地域に適用され、どこに適用されないか」だけが問われます。理屈とセットで覚えれば忘れません。

制限適用される区域適用されない区域と理由
道路斜線制限すべての区域(用途地域無指定区域を含む)なし(道路の採光・通風はどこでも必要)
隣地斜線制限低層系 3 地域以外一低・二低・田園には適用なし(絶対高さ 10m/12m があるため不要)
北側斜線制限一低・二低・田園・一中・二中のみ一中・二中では日影規制の対象区域を除く
日影規制条例で指定する対象区域商業・工業・工業専用は対象にできない

日影規制は、冬至日(1 年で最も影が長い日)を基準に、一定時間以上日影を生じさせないよう建築物の形を制限するものです。対象となるのは、低層系 3 地域では軒高 7m 超または地階を除く階数 3 以上の建築物、その他の対象区域では高さ 10m 超の建築物です。注意すべきは、対象区域外にある高さ 10m 超の建築物でも、冬至日に対象区域内に日影を生じさせるものには規制が適用されることです(「区域外だから無関係」は誤り)。

暗記テク 「低いところで隣地はしない」(低層系に隣地斜線なし)、「低・中、北側斜線」(北側斜線は低層系+中高層系だけ)、日影は「商業・工業・工業専用、日影の対象外」をリズムで 10 回唱えましょう。

防火地域・準防火地域と建築協定

駅前や密集市街地で火災が起きると大惨事になるため、都市計画で防火地域・準防火地域を指定し、燃えない建物を義務付けます。数字の相場観は「防火は 3 か 100、準防火は 4 か 1500」です。

防火地域(厳しい) 準防火地域 階数3以上(地階含む) または延べ面積100m²超 耐火建築物等 上記以外 (2階以下かつ100m²以下) 耐火・準耐火 建築物等 地上4階以上 または 延べ面積1,500m²超 耐火建築物等 延べ面積500m²超 〜1,500m²以下 耐火・準耐火 建築物等 防火地域内の看板・広告塔は、屋上に設けるもの・高さ3m超のものは主要な部分を不燃材料に
図 18-6 防火地域と準防火地域の規制。同じ「耐火建築物等が必要」でも、しきい値が防火地域は「3 階・100m²」、準防火地域は「4 階・1,500m²」と大きく異なります。数字の入れ替えが定番のひっかけです。

防火地域内では、屋上に設ける看板・広告塔や高さ 3m を超えるものは、主要な部分を不燃材料で造るか覆わなければなりません(この看板規制は準防火地域にはありません)。建築物が防火地域と準防火地域など規制の異なる地域にわたる場合は、厳しい方の規制を全部に適用します。ただし防火壁で区画されているときは、防火壁の外側の部分は緩い方の規制で足ります(図 18-5 参照)。

最後に、住民が自主的に街並みのルールを定める建築協定です。土地の所有者・借地権者等の全員の合意で締結し、特定行政庁の認可・公告を受けます。変更も全員の合意が必要ですが、廃止は過半数の合意で足ります。公告日以後に土地を取得した者にも効力が及び、所有者が 1 人しかいない土地でも協定を定めることができます(一人協定。認可から 3 年以内に所有者等が 2 以上になった時から効力発生)。このほか、特別用途地区内では地方公共団体の条例で用途制限を強化できるほか、国土交通大臣の承認を得て緩和することもできます。また、がけ崩れ等のおそれのある敷地には、擁壁の設置など安全上必要な措置を講じなければなりません。

ひっかけポイント

ここがひっかけ① 旧 4 号の数字は「過去のルール」 「木造 3 階以上・延べ 500m²超・高さ 13m 超…」という旧区分の数字が正しそうな顔で並びます。現行法は「階数 2 以上 または 200m²超なら全国で確認」。「区域外の木造 2 階建てだから不要」も誤りです(新 2 号は場所を問いません)。

ここがひっかけ② 診療所と病院・工業地域の住宅 用途制限は似た言葉のすり替えで出ます。診療所は全 13 地域で○、病院は低層系 3 地域と工業・工専で×。「工業地域に住宅は建てられない」も誤り(×は工業専用地域だけ)です。

ここがひっかけ③ またがりルールの取り違え 敷地が 2 地域にわたるときは「用途は過半・建蔽率容積率は加重平均・防火は厳しい方」。「防火規制は過半の属する地域による」「建蔽率は広い方の地域の数値を適用」はいずれも誤りです(図 18-5)。

ここがひっかけ④ 「適用がない」区域の入れ替え 隣地斜線制限が低層系 3 地域にないのは絶対高さ制限(10m/12m)があるから。北側斜線は低層系+中高層系だけ。日影規制の対象にできないのは商業・工業・工専。「第一種低層住居専用地域には北側斜線制限が適用されない」という逆張りの肢に注意。

一問一答で総仕上げ

Q1. 都市計画区域および準都市計画区域外の区域内において、木造 2 階建て・延べ面積 150m²の一戸建て住宅を新築する場合、建築確認を受ける必要はない。(○か×か)

答え: × 階数 2 以上の建築物は新 2 号建築物であり、都市計画区域の内外を問わず建築確認が必要です。「区域外だから不要」は旧 4 号時代の知識を狙ったひっかけです。

Q2. 都市計画区域および準都市計画区域外の区域内において、木造平屋建て・延べ面積 180m²の住宅を新築する場合、建築確認を受ける必要はない。(○か×か)

答え: ○ 平屋かつ延べ面積 200m²以下の建築物(新 3 号)は、都市計画区域等の内で建築する場合にのみ確認が必要です。区域外なら不要です。

Q3. 延べ面積 250m²の事務所を共同住宅に用途変更する場合、建築確認を受けなければならない。(○か×か)

答え: ○ 用途変更後がその用途の床面積 200m²超の特殊建築物(共同住宅)となるため、建築確認が必要です。なおホテルから旅館のような類似用途間の変更なら不要です。

Q4. 防火地域内で床面積 8m²の増築をする場合、建築確認を受ける必要はない。(○か×か)

答え: × 10m²以内の増築・改築・移転が確認不要となるのは、防火地域・準防火地域外に限られます。防火地域内では 10m²以内でも確認が必要です。

Q5. 新 2 号建築物である共同住宅の工事が完了した場合、検査済証の交付を受けるまでは、いかなる場合もその建築物を使用することができない。(○か×か)

答え: × 原則は検査済証の交付後ですが、仮使用の認定を受けたとき、または完了検査の申請が受理された日から 7 日を経過したときは、交付前でも使用できます。

Q6. 幅員 3m の道(法42条2項の指定を受けたもの)に接する敷地に建築物を建て替える場合、現況の道路端から 2m 後退した線が道路の境界線とみなされる。(○か×か)

答え: × セットバックの基準は道路の端ではなく道路の中心線から水平距離 2m の線です(反対側ががけ地・川等の場合は反対側の境界線から 4m)。

Q7. 地方公共団体は、条例により、建築物の敷地と道路との関係について接道義務の制限を緩和することができる。(○か×か)

答え: × 条例でできるのは制限の付加(強化)だけで、緩和はできません。最低基準を条例でさらに下げることは許されないという趣旨です。

Q8. 第二種中高層住居専用地域内では、病院を建築することができる。(○か×か)

答え: ○ 病院が建てられないのは低層系 3 地域(一低・二低・田園住居)と工業・工業専用地域です。中高層住居専用地域では建築できます。

Q9. 建蔽率の限度が 8/10 とされている地域内で、かつ防火地域内にある耐火建築物については、建蔽率の制限は適用されない。(○か×か)

答え: ○ 「8 割・防火・耐火」の 3 条件がそろうと建蔽率は無制限(10/10)になります。指定建蔽率が 8/10 以外の地域では+1/10 の緩和にとどまる点と区別してください。

Q10. 第一種住居地域内(指定容積率 40/10)で前面道路の幅員が 4m の敷地には、指定容積率 40/10 がそのまま適用される。(○か×か)

答え: × 前面道路の幅員が 12m 未満の場合、幅員×法定乗数(住居系 4/10)=4×4/10=16/10 と指定容積率とを比べ、小さい方の 16/10 が限度になります。

Q11. 隣地斜線制限は、第一種低層住居専用地域内の建築物には適用されない。(○か×か)

答え: ○ 低層系 3 地域には絶対高さ制限(10m または 12m)があるため、隣地斜線制限は適用されません。「低いところで隣地はしない」です。

Q12. 建築協定を廃止するには、建築協定区域内の土地の所有者等の全員の合意が必要である。(○か×か)

答え: × 廃止は過半数の合意で足ります(特定行政庁の認可は必要)。全員の合意が必要なのは締結と変更です。「作る・変えるは全員、やめるは半分」と覚えましょう。

まとめ

テーマ項目数字・結論
建築確認新 2 号建築物階数 2 以上 または延べ面積 200m²超 → 全国で必要
1 号(特殊建築物)/用途変更用途床面積 200m²超(類似用途間は不要)
増改築・移転の例外10m²以内は不要(防火・準防火地域内は必要)
完了検査工事完了から 4 日以内に到達するよう申請
単体規定採光・換気採光 1/7 以上・換気 1/20 以上
避雷設備・非常用昇降機高さ 20m 超・高さ 31m 超
道路定義・接道幅員 4m 以上(指定区域は 6m)・2m 以上接する(条例は付加のみ)
道路の 5 類型道路法/都計法等/既存道路/事業予定(2 年以内)/位置指定
セットバック中心線から 2m(がけ・川は反対側から 4m)・敷地面積に不算入
建蔽率・容積率建蔽率の緩和指定角地+1/10・防火耐火等+1/10・8 割防火耐火で無制限
前面道路 12m 未満幅員×4/10(住居系)/6/10(その他)と指定の小さい方
高さ絶対高さ・外壁後退低層系 3 地域で 10m/12m・後退 1.5m/1m
適用なしの区域隣地斜線→低層系/日影→商業・工業・工専
防火・建築協定耐火建築物等が必要防火: 3 階以上 or 100m²超/準防火: 4 階以上 or 1,500m²超
建築協定締結・変更は全員・廃止は過半数・一人協定可

建築基準法は「規模と場所で確認の要否を判定し、数字の表で細部を取る」科目です。次章では、覚えることが最少で得点しやすい国土利用計画法と農地法を仕上げます。